「ヨイ出し」がダイエット成功へのカギ

ダイエットに見事成功し、糖尿病専門医のもとを去る時、その糖尿病専門医は、悔しそうに言った。「もう、糖尿病は大丈夫そうだな。」あくまでも、上から目線を改めなかった。

この医師は、我々のような糖尿病患者を、健康の自己管理のできない「ダメ人間」と見て、徹底的に「ダメ出し」しているのだ。

ダイエット部の常連メンバーは、そうした「上から目線」の環境を糖質制限の実践によって撥ね退け、そこから無事脱出してきた人たちである。

だから、新しいメンバーが入っても、共感の目で接し、目線を低くして、相手の目で見、相手の耳で聞き、相手の心で感じようとする。

そのため、例え「小さな実践」や「僅かな成功こでも、「ヨイ出し」をし、減点主義ではなく、加点主義でメンバーとなった人たちを立ち直らせようとする。

減点主義は、人と人との落差を強調するが、加点主義は逆に人と人とを結びつける。

最近のネットによる集まりの中で、医師でもないのに、糖質制限をあれこれ指導したり、不要な情報提供を行なう人達が見受けられるが、少なくとも私は、そういう上から目線で糖質制限に取り組もうとは思わない。

それより、あくまで加点主義で、共感の目線で、これから糖質制限を始めて、糖尿病やメタボから脱出しようという仲間を応援したい。糖質制限が以前とは、比べものにならぬ程の広がりを見せる中、あえてこの本を書いたのもそんな気持ちからだ。

三日坊主でも、七転び八起きでもいい。途中、休むことがあってもいい。自分の中で「ダメ出し」ではなく、「ヨイ出し」をしながら少しでも長く糖質制限を継続していくことが大切なのである。

ダイエット部の常連メンバーは、皆、この真理が分っている。

そして、糖質制限の道を乗り越えて、初めて分った喜びや楽しさを、多くの人たちと共有したいと思っているのだ。