ダイエットを挫折してしまう悪しきパターン

人は誰も新しいことを始めると、最初は目標になかなか達成できず、自分で困難を克服しようという活力が失われがちだ。これが心理学でいう「勇気くじき」の悪しきパターンである。

人は、目標のハードルが低いと、簡単に目標に到達出来てしまうので、つい物足りなくなる。だが、逆に、ハードルを高く設定し過ぎても、何度トライしても達成出来ないため、前に進もうとする「勇気」を見失ってしまうことになる。

これまで、ダイエットなどに失敗してきた人には、こうした「勇気くじき」を自分で行ってしまう人が多いためである。

そして、「達成出来ない部分」を指摘されると、家族や周囲に当たり散らしたり、つじつま合わせの回答をして、その場を回避しようとしてしまう。その結果、また前に進む「勇気」を見失ってしまう。

何故、自分がダイエットできなかったのか、何故、糖尿病になってしまったのか。その理由を探すことは、病気の解説にはなるが、解決、すなわち治療には決して結びつかない。

メタボや糖尿病になってしまったら、なったことは仕方が無い。大切なのは、そこからどう脱出するかだ。

それには、自分のここが問題だった。ここがいけなかったという犯人捜しより、未来志向で勇気を持って、そこから脱出するための正しい行動を取ることが大切だ。

心理学では、「習慣」とは「無自覚的器用さを伴ったパターン化した行動」と定義されている。

つまり、お酒、たばこ、早食い、衝動買い、夜更かし、朝寝坊…等々、本人は気付かずに同じような行動を繰り返してきた。だから、無自覚で、器用にできていて、パターン化しており、快適で違和感がない。つまり、ダメな習慣でも、それが心地よい理由である。

ところが、無理に「新しい生活習慣」を始めると、慣れていないため、不快で、違和感を感じ、生活のパターン化も出来なくなる。

だが、自分の未来を変えると言う勇気を持って、自分の欠点を自覚しながら、不器用でも良いから、新しい習慣に慣れるまで続ける。

これには、多少の勇気が必要だが、次第にその不快さにも慣れていくにつれ、違和感も感じなくなる。そうすると、糖質制限することが、新しい生活習慣となっていくのだ。

 

糖質制限ダイエットを長続きさせるには

糖質制限する場合、当初は糖質の少ない食材ばかり食べるが、それを徹底すればするほど、料理のパターンが限られてきて、やがて飽きて続かなくなる。

となると、糖質量の多い食品のみを避け、糖質の控えめな食品を時々入れて、料理にバリエーションをつける。

糖質制限を長く継続させるには、この方法しかない。そして、それをいかに楽しむかである。

糖質制限を始めたばかりの初心者は、緇かなところにこだわるあまり、例えば蒸しかまぼこや、つみれ、薩摩揚げなどをおでんに入れて煮たりすると「大丈夫ですか? 薩摩揚げって糖質高いんでしょう」と聞かれることがよくある。

そんなことは、糖質制限を5年も続けていればもちろん承知の上だ。

だが、糖質の少ないお豆腐や生揚げ、がんもどきばかりでは飽きてしまうので、薩摩揚げやつみれも彩りに入れて楽しめばいい。

薩摩揚げばかり何枚も食べるようなら摂取する糖質は当然高くなるが、例えば、半枚を食べるくらいなら殆ど大勢に影響はない。

それより、ご飯や麺類などを同時に食べないようにすることが、最も大切なのだ。

一方で、糖質制限では肉はいくら食べても血糖値が上がらないので、毎日肉ばかり食べている人もいる。

いくら血糖値を上げなくとも、それは偏り過ぎだ。毎日肉ばかり大量に食べるのは、逆の意味で、「食のバランス」を欠くことになる。

肉も、どんな肉でもいいわけはない。出来るだけ、脂身の少ない上質な赤身肉を週二回ほど食べ、同時に葉物野菜などの繊維質を沢山摂って不要な脂質を体内に排出するように心掛ける。

最悪の組み合わせが、脂質の多い肉を砂糖と醤油などで甘辛くこってりと味付けし、それを「おかず」として、大量の白飯を食べることである。これが糖質過多の原因となる。ハンバーガーチェーンのハンバーガーも、甘辛い肉とバンズの糖質という、最悪の組み合わせになる。

このように、摂り過ぎていた糖質を制限し、本当の「食のバランス」をシンプルに摂ることこそが、糖質制限の王道である。

あれもこれも試したい。いいことは全部自分の生活に取り入れたい。

その気持ちも分かる。

だが、そんなやり方で改善できるほど、人生甘くない。結局、より重要な仕事などが忙しくなり、何事も中途半端に終わるのがオチだ。

そんな失敗を繰り返さないためにも、本当にやるべきこと。つまり、糖質をどうしたら制限できるか。その目的と行動を一つに絞り込むことが大切なのだ。

 

ダイエットに必要なことはとてもシンプル

糖質制限に必要なのは、ただシンプルに糖質を制限すること。それ以外には何も無い。そして、本当に重要なことだけをやると決めてから、これと決めた方向に全力疾走してこそ効果が出てくる。

一、二週間、思いつき程度に始めて、挫折していては話にならない。始めたら、少なくとも数週間は、そのやり方を続けてみる。すると、必ず、結果が数値となって出る。

その結果も、たぶん思っていたより、いいはずである。そうなると、もっと他のこともあれこれと試みてみたくなるに違いない。

だが、仕事や日々の暮らし、睡眠の時間を除けば、我々の毎日では糖質制限に費やす時間は意外に残されていない。ならば、適当に全部やろうとは考えない。むしろ、何かを取るためには何かを捨てる。そうした決断をすることが大切なのだ。

つまり、糖質制限はあくまでシンプルに続けることで、その効果が出てくる。

最も大切なのは、ただ「糖質」を制限すること。それのみに集中することだ。他のことはとりあえず、結果が出るまで何もしなくてもいい。

一見、単純なことのように思えるが、これが意外に難しい。

その実践方法は、例えば、穀類は糖質が多い食材の筆頭格のため、基本的に全て控える。かなり糖質制限を実践して、血糖値を下げ、肥満から脱出できた後などに、白米と異なり、ミネラル分が豊富な玄米や十割蕎麦など未精製のものを少なめに摂ればよい。

逆に、肉、魚、卵、大豆製品類などのタンパク質形の食材は、殆ど摂取OKだ。

野菜や海藻、きのこ類もOKだが、根菜や暖色系の野菜には糖質が多い傾向があるため、しっかり確認したい。

果物に含まれる糖質は果糖といって、血糖値は上げないが、中性脂肪を増やす働きがあるため、これもダイエット目的なら、摂り過ぎに用心だ。

おつまみ系のチーズやナッツ類などは、糖質制限食材としてはOKである。

また、調味料、香キ料も糖質量の多いものを制限すると、毎日使用するものだけに、意外に糖質制限効果がある。

こうして、糖質の多く含まれている食材を控え、少ないものを多く摂る。一番難しいのが、やや糖質量が多い食品だが、これらも食べ過ぎを控え、時折、摂るようにする。